周年記念を成功させる3つのアプローチ
「周年記念? うちはイベントに力を入れるつもりはないし、やっても社内の慰労ぐらいかな…」
そう考える経営者は少なくありません。でも、それではあまりにももったいない。周年記念は「これまでの感謝を伝える場」だけではなく、「次の成長へと踏み出す絶好のチャンス」なのです。実際、多くの企業がこのタイミングで新規事業を発表し、新たな未来を切り拓いています。
とはいえ、「突然、新しい事業を始めます!」と宣言しても、社内外の賛同は得にくいでしょう。経営者として、確かな手応えを感じながら進めるために、周年記念を「未来への投資」として成功させる3つのアプローチを紹介します。
1. 物語をつくる – 「過去・現在・未来」をつなぐ
新規事業は、企業のこれまでの歩みの延長線上にあるべきです。
「創業時の想い」「今の強み」「これからの挑戦」を一本のストーリーにすることで、事業の必然性が生まれ、社内外の共感が得られます。
たとえば、100年続く老舗食品メーカーが「次の100年を見据えたフードテック事業」に挑戦すれば、それはただの新規事業ではなく、「時代に合わせた進化」として受け入れられます。
2. 周年ならではの「特別な意味づけ」をする
周年記念の強みは「節目だからこそ」という説得力があること。
単なるビジネス戦略ではなく、「〇〇周年のタイミングだからこそ、これを始める意義がある」と伝えることで、新規事業に対する理解が深まります。
たとえば、創業50周年の企業が「環境負荷ゼロの製品を開発する」と発表すれば、それは「50年の歴史を次世代に引き継ぐための挑戦」として、多くの人の心に響くでしょう。
3. ステークホルダーを巻き込み、段階的に発信する
周年記念の新規事業は、発表した瞬間がゴールではなく、スタートです。
社内外の関係者に対し、いきなり「こういう事業を始めます!」と打ち出すのではなく、半年~1年をかけて期待感を醸成し、共感を広げていくことが重要です。
たとえば、「周年記念のカウントダウンとして、企業の歴史と未来ビジョンを発信」「イベントで発表し、関係者の意見を取り入れながら事業を進める」など、段階的に動くことで、新規事業の浸透をスムーズにできます。
周年記念を、未来への布石に
周年記念は、単なるお祝いではなく、企業の成長のターニングポイントになり得ます。
この3つのアプローチを取り入れることで、「記念行事としてやるだけ」ではなく、「未来を見据えた戦略的な周年事業」へと変えることができるのです。
次回は、最も大切な「物語をつくる」ことについて、さらに掘り下げて解説します。
最後までお読み頂き、ありがとうございました